脹相は、『呪術廻戦』の中でも最も予想外の方向に進化したキャラクターだ。
弟の仇として虎杖を一方的に追い詰め、トドメを刺そうとした瞬間に「存在しない記憶」が溢れ出し、気づけば「全力でお兄ちゃんを遂行する」男になっていた。呪物として生まれ、強敵として立ちはだかり、兄として寄り添う——この変化の軌跡が脹相というキャラクターの唯一無二の魅力だ。
この記事では、脹相の出生の秘密・赤血操術の全技・虎杖との「存在しない記憶」の真相・敵から仲間への変化の経緯まで、作中の根拠をもとに丁寧に解説する。
脹相とはどんなキャラクター?『呪術廻戦』における立ち位置と概要

芥見下々原作『呪術廻戦』に登場する特級呪物・呪胎九相図1番が受肉した長兄の全貌
脹相(ちょうそう)は、芥見下々による漫画『呪術廻戦』(集英社)に登場するキャラクターだ。特級呪物「呪胎九相図」の1番として生成され、受肉することで実体を持った存在だ。人と呪霊のハーフとして生まれた9兄弟の長兄であり、赤血操術という加茂家相伝の術式を操る。
第2回キャラクター人気投票7位——強敵から虎杖の「お兄ちゃん」へと変貌した唯一無二のキャラクターの魅力
第2回キャラクター人気投票で7位を獲得した脹相の人気の根拠は、「強敵から虎杖の兄へ」という変化の唯一無二さにある。「全力でお兄ちゃんを遂行する」という宣言が生んだ笑いと感動の組み合わせが、多くの読者の心を掴んだ。
弟愛に溢れながら表情をほとんど崩さない寡黙な内面と「極端なキャラクター」としての存在感
脹相は弟への深い愛情を持ちながら、通常時は表情をほとんど崩さない寡黙な人物だ。しかし内に秘めたものが溢れ出す瞬間は非常に攻撃的・感情的になるという極端な気質が、「存在しない記憶」の場面や「全力でお兄ちゃんを遂行する」という宣言の場面での爆発力を生み出している。
脹相の基本プロフィールと外見の特徴

等級・術式・好きなもの・嫌いなものなど基本データ一覧
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 分類 | 呪胎九相図・1番(長兄) |
| 術式 | 赤血操術 |
| 好きなもの | 弟(壊相・血塗) |
| 嫌いなもの | 加茂憲倫・虎杖(当初) |
| 性格 | 寡黙・極端・弟愛に溢れる |
| 声優 | 浪川大輔 |
鼻筋の横長の黒い長方形の模様と二つに結んだ髪——兄弟の中で最も人間に近い姿という設定の意味
脹相の外見上の特徴は鼻筋にある横長の黒い長方形の模様と、二つに結んだ髪だ。呪胎九相図の兄弟の中で1番(長兄)である脹相は、最も人間に近い姿をしているという設定がある。番号が上がるほど呪霊に近づく外見になるという設計が、脹相の「人と呪霊の境界」という立ち位置を視覚的に示している。
単行本7巻の表紙で壊相・血塗と手を握り合う姿が描かれた3兄弟の絆の象徴的なビジュアル
単行本7巻の表紙では脹相・壊相・血塗の3兄弟が手を握り合う姿が描かれた。この表紙が3兄弟の絆の象徴的なビジュアルとして読者の記憶に刻まれており、後の壊相・血塗の死という展開の重みを遡及的に増している。
脹相の正体——呪胎九相図と加茂憲倫が生み出した悲劇の出生

「史上最悪の術師」加茂憲倫が呪霊の子を孕む特殊体質の女性を利用して生み出した人と呪霊のハーフという真実
脹相たちの出生は呪術廻戦の世界でも特異なものだ。「史上最悪の術師」と呼ばれる加茂憲倫が、呪霊の子を孕む特殊な体質を持つ女性を利用して生み出した人と呪霊のハーフが、呪胎九相図の正体だ。生み出された存在としての脹相には、加茂憲倫への深い憎悪が根付いている。
生成された胎児の亡骸を肉体とする呪物として150年以上呪術高専に保管されていた経緯
生成された胎児の亡骸を肉体とする呪物として、呪胎九相図は150年以上にわたって呪術高専に保管されていた。意識があるのかどうかも不明な「保管物」として長期間存在していたという事実が、脹相の出生の悲劇性を深めている。
人類廃絶を目論む羂索(偽夏油)一味に盗み出され受肉させられた経緯——自らの意思ではない誕生の皮肉
受肉という「誕生」も自らの意思ではなかった。羂索(偽夏油)一味によって高専から盗み出され、受肉させられた経緯は、脹相たちの存在全体が「他者の意図によって生み出された」という皮肉な構造を持つ。
脹相の性格——弟たちへの深い愛情と加茂憲倫への憎悪が形成した人物像

「壊相は血塗のために 血塗は俺のために 俺は壊相のために生きる」という信念が示す兄弟愛の核心
「壊相は血塗のために 血塗は俺のために 俺は壊相のために生きる」という言葉は、3兄弟の関係性の核心だ。循環する愛情の構造が、三人が互いを支え合うことで存在している様子を示している。この信念の強さが、壊相と血塗を失った後の脹相の行動変化の感情的な重みを作っている。
脹相の詳細についてはこちらの解説記事でも確認できる。
「俺達は3人で1つだ」という言葉に凝縮された呪胎九相図としての絆と存在意義
「俺達は3人で1つだ」という言葉は、脹相の世界観の核心だ。個人としての自分より3兄弟という単位を優先する生き方が、後に「存在しない記憶」で虎杖を新たな弟として認識する場面の感情的な土台になっている。
加茂憲倫を深く憎む理由——母を利用して自分たちを生み出した「親」への怒りの正体
加茂憲倫への憎悪は「自分たちの存在そのものへの憤り」と言える。母を利用し・実験的に生み出し・保管物として扱った加茂憲倫への怒りは、脹相の行動原理の一つだ。後に加茂憲倫が羂索として生き続けていることが判明した際の衝撃は、この憎悪の深さゆえに大きなものとなる。
陽ではなく内に秘めるタイプだが内に秘めたものを表に出す時はかなり攻撃的という極端な気質
脹相の感情表現は極端だ。普段は表情を崩さない寡黙な人物でありながら、感情が溢れ出す瞬間には強烈な攻撃性・感情の爆発を見せる。この「普段と溢れた瞬間の落差」が「全力でお兄ちゃんを遂行する」という宣言の笑えるほどの熱量を生んでいる。
脹相の兄弟——壊相と血塗のプロフィールと術式・運命

壊相(えそう)——毒血で分解する「触爛腐術」を持つ2番・紳士的な言葉遣いと筋肉のミスマッチなキャラクター
壊相は呪胎九相図2番として受肉した次兄だ。毒の血液で対象を分解・腐敗させる「触爛腐術」という術式を持つ。筋肉質な外見と紳士的な言葉遣いというミスマッチが個性的で、3兄弟の中では最も「一般的な会話」が成立するキャラクターだ。
八十八橋で虎杖・釘崎に敗北し死亡した壊相の最期と血塗を守りきれなかった兄の後悔
壊相は八十八橋での虎杖・釘崎野薔薇との戦闘で敗北し死亡した。血塗を守りきれなかったという結末が、脹相の仇討ちの動機を強める。兄弟の死という喪失が、その後の脹相の行動全体に影を落としている。
血塗(けちず)——3番にして最も呪霊に近い外見を持つ末弟の存在
血塗は呪胎九相図3番の末弟だ。3番という番号が示す通り、9兄弟の中でも呪霊に最も近い外見を持つ。脹相・壊相が血塗を守ることを生きる意味の一つとしていた存在だ。
番号が上がるほど呪霊に近づく外見が示す呪胎九相図の設計思想と脹相が長兄として最も人間に近い理由
呪胎九相図は番号が上がるほど呪霊に近い外見になるという設計思想を持つ。1番の脹相が最も人間に近く、番号が上がるほど人間から離れていく。この設計が「人と呪霊の間で揺れる存在」という脹相のテーマと直結している。
術式「赤血操術」——加茂家相伝の血を操る術式を脹相はどのように使いこなすのか
呪術界御三家・加茂家相伝の術式が脹相に宿った理由——加茂憲倫の血を引くという出生の皮肉
赤血操術は呪術界御三家の一つ・加茂家の相伝術式だ。脹相にこの術式が宿っているのは、脹相が加茂憲倫(元加茂家の人間)の血を引く存在だからだ。最も憎む存在の血を引き、その相伝術式を使うという皮肉な構造が、脹相の出生の悲劇性を更に深めている。
自らの血液とそれが付着した物質を操る近〜遠距離まで対応できる柔軟な戦闘スタイルの特徴
赤血操術は自らの血液と、その血液が付着した物質を操る術式だ。近距離での直接攻撃から遠距離での飛翔弾まで対応できる柔軟な戦闘スタイルが特徴だ。この汎用性の高さが、脹相の「どんな間合いでも戦える」という強さの根拠だ。
脹相の血は呪霊や人間にとっての毒——反転術式で治療しても毒で弱体化できる特異な性質
脹相の血液は人と呪霊のハーフという特性から、呪霊にとっても人間にとっても毒性を持つ。反転術式で傷を治療しても、体内に残った血液の毒で対象を弱体化させ続けることができる。この毒性が脹相の戦闘における持続的な優位を生む。
術式の弱点——体外操作の血液は水に溶けやすく凝固させると威力が低下して血栓症リスクも高まる
赤血操術には明確な弱点がある。体外に出した血液は水に溶けやすく、水がある環境では圧縮・操作が困難になる。また血液を凝固させると威力が低下し、脹相自身に血栓症のリスクが生じるという代償がある。
赤血操術の技一覧——苅祓・穿血・超新星など全技徹底解説
苅祓(かりばらい)——鼻の黒い部分と手から血液を排出・操作して非術師の身体を切断・貫通する基本技
苅祓は赤血操術の基本技で、鼻筋の黒い部分と手から血液を排出・操作する。排出した血液を刃状に成形して対象を切断・貫通する。非術師の身体でも確実にダメージを与えられる汎用性の高い技だ。
穿血(せんけつ)——圧縮・凝固させた血液を高速撃ち出す最も威力と速度が高い遠距離技
穿血は血液を圧縮・凝固させて高速で射出する遠距離技で、赤血操術の中で最も威力と速度が高い。銃弾を超える速度で飛翔する血液弾は、回避が極めて困難な技だ。遠距離での主力攻撃手段として機能する。
超新星(ちょうしんせい)——禪院直哉に命中させた強力技の性能と死滅回游での活躍
超新星は複数の穿血を同時に展開する広域攻撃技だ。死滅回游での禪院直哉との戦闘でこの技が命中し、死滅回游編での脹相の強さを示した。複数の血液弾を同時に扱う高度な操作技術が必要な技だ。
渋谷事変での脹相の活躍についてはこちらの解説記事でも詳しく確認できる。
百斂(びゃくれん)——血液操作を止めて体外に血を漏らさなくする防御・温存の技
百斂は攻撃技ではなく、血液操作を一時停止して体外への血液漏出を完全に止める技だ。戦闘中の血液量の管理・温存に使用される防御的な技であり、長期戦での体力・術式の持続に貢献する。
赤鱗躍動(せきりんやくどう)——血液循環の急激な活性化による身体能力向上技
赤鱗躍動は血液循環を急激に活性化させることで身体能力全般を向上させる技だ。速度・筋力・反射神経といった身体スペックを一時的に引き上げることで、近接戦での優位を作り出す。
血星磊(けっせいせき)——血栓症リスクを逆手に取り凝固した血液の塊を撃ち出す技の特殊な運用法
血星磊は赤血操術の弱点である「凝固による血栓症リスク」を逆手に取った技だ。意図的に血液を凝固させた塊を撃ち出す。弱点の代償として生じるリスクをあえて受け入れることで、異なる形の攻撃手段を生み出す。
虎杖戦でスプリンクラーの水で血液圧縮ができなくなった際に袖越しで不意打ちし肝臓を貫いた応用例
渋谷事変での虎杖との戦いで、スプリンクラーが作動したことで水が飛散し穿血(圧縮血液)の使用が困難になった。しかし脹相は袖越しに血液を操作して不意打ちし、虎杖の肝臓を貫くという応用を見せた。制約がある状況での即興の工夫が脹相の実戦経験の高さを示している。
脹相 vs 虎杖——渋谷事変で描かれた圧倒的な激闘の全容
弟の仇として虎杖に接敵した脹相が圧倒的な強さで一方的に追い詰め気絶させた戦闘の経緯
渋谷事変での脹相vs虎杖の戦闘は、脹相が壊相・血塗の仇として虎杖に接敵するところから始まる。この戦いで脹相は赤血操術の多彩な技を駆使して虎杖を一方的に追い詰め、気絶寸前まで追い込んだ。虎杖の黒閃を複数回受けながらも戦い続けた脹相の強さが際立った戦闘だ。
赤血操術の中遠距離攻撃から一気に接近戦に持ち込む戦法が生んだ息詰まる攻防の見どころ
脹相の戦い方は穿血などの遠距離攻撃で相手を追い詰めながら、一気に接近戦に切り替えるという戦法だ。距離を問わない攻撃の多様性が、虎杖という近接戦闘の強者を苦しめた。射程距離を変えながら相手の対処を複雑にするこの戦法が、この戦闘の見どころだ。
トドメを刺そうとした瞬間に溢れ出した「存在しない記憶」——脹相が主人公を殺せなかった呪術廻戦屈指の名場面
脹相が気絶した虎杖にトドメを刺そうとした瞬間、「存在しない記憶」が溢れ出した。この場面は呪術廻戦の中でも屈指の名場面として記憶されており、強敵と主人公の関係が一瞬で変わる転換点として機能した。
「存在しない記憶」の正体——なぜ脹相の脳内に虎杖との食卓の光景が溢れたのか
脹相・壊相・血塗ら8人の弟と虎杖が同じテーブルを囲んで仲良く食事をしている「あり得ない光景」の内容
「存在しない記憶」の内容は、脹相・壊相・血塗を含む呪胎九相図の8兄弟と虎杖悠仁が同じテーブルで仲良く食事をしている光景だ。呪物と呪術師が共に食卓を囲むという「あり得ない」光景が、脹相に本物の感情を呼び起こした。
赤血操術の副次効果——血縁関係者の異変をどんなに遠くにいても感じ取れる能力が発動した真相
「存在しない記憶」の発動は赤血操術の副次効果によるものだ。血縁関係者の異変をどんなに遠くにいても感じ取ることができるこの副次効果が、血縁者である虎杖との接触によって「共有された記憶のような感覚」として現れた。
「存在しない記憶は虎杖の能力ではない」と芥見下々が明言——術式を介した魂の同調という正解
作者・芥見下々は「存在しない記憶は虎杖の能力ではない」と明言している。術式を介した魂の同調という現象として解釈するのが正解とされており、虎杖と脹相の血縁という繋がりが術式レベルで反応したという説明が成立する。
脹相と虎杖は本当の兄弟——2人がともに羂索(加茂憲倫)の血を引く本物の兄弟であるという真実
「存在しない記憶」の真相の核心は、脹相と虎杖が本物の兄弟だということだ。虎杖悠仁は加茂憲倫の血を引く存在であり、加茂憲倫の血を引く脹相とは本物の血縁関係にある。「お兄ちゃん」という役割が感情的なものだけでなく、血縁的にも正しかったという事実が、この関係性の奥行きを作っている。
敵から仲間へ——脹相が「全力でお兄ちゃんを遂行する」男になるまでの軌跡
受肉直後に呪霊側に付いていた脹相が「利害の一致」ゆえに夏油一派と行動していた経緯
受肉直後の脹相は羂索(偽夏油)一派と行動していた。これは信念の共鳴ではなく「利害の一致」によるものだ。弟たちを守るための力と機会を得るために一派と行動していたという実利的な判断が、後の「利害が一致しなくなった後」の自由な行動に繋がっている。
存在しない記憶を目にしてトドメを刺さずその場を離れた脹相が虎杖を弟と確信した経緯
トドメを刺さずにその場を離れた脹相は、「存在しない記憶」で感じた感覚を手がかりに虎杖との血縁関係を確信していった。弟を失った後の脹相にとって、虎杖という「存在する弟」の発見は行動原理を根本から変える体験だった。
「どけ!!! 俺はお兄ちゃんだぞ!!!」「全力でお兄ちゃんを遂行する!!」という宣言が生んだ感動と笑い
脹相が虎杖を守るために発した「どけ!!! 俺はお兄ちゃんだぞ!!!」「全力でお兄ちゃんを遂行する!!」という宣言は、作中随一の「感動と笑い」が同居する名場面だ。寡黙な脹相が突然放つ「お兄ちゃん」という言葉の破壊力と、それが完全に本気であることの両方が伝わってくる。
この場面についてはこちらの記事でも詳しく取り上げられている。
虎杖に「とりあえず俺の…兄貴ってことで…」と紹介されて興奮から弟の名を呼んだほっこりシーン
虎杖が脹相を「とりあえず俺の…兄貴ってことで…」と仲間に紹介した場面で、普段寡黙な脹相が興奮から思わず弟の名を呼んだ。この「ほっこり」する場面が、脹相というキャラクターの人間らしさと愛らしさを示した。
別れ際に「ありがとう、助かった」と虎杖に声をかけられて泣いた脹相の「内に秘めた感情」が溢れた瞬間
虎杖から「ありがとう、助かった」と声をかけられた脹相が涙を流した場面は、「内に秘めるタイプ」である脹相の感情が完全に溢れ出した瞬間だ。弟たちを失い、新たな弟(虎杖)への愛情を持ちながらも感謝される側になったという事実が、脹相の内面に刻んだ衝撃の大きさを示している。
渋谷事変後から死滅回游における脹相の活躍まとめ
自責の念に苦しむ虎杖の傍に寄り添い続けた「お兄ちゃん」としての脹相の役割
渋谷事変後、多くの死に責任を感じて自責の念に苦しむ虎杖の傍で脹相は「お兄ちゃん」として寄り添い続けた。戦闘能力だけでなく、精神的なサポートという役割も担った脹相の存在が、孤立しがちな虎杖の支えとなった。
天元・九十九の護衛を担当した薨星宮での立場と死滅回游へ向けた動向
渋谷事変後、脹相は薨星宮(こうせいきゅう)で天元・九十九由基の護衛という重要な任務を担当した。この立場が死滅回游編での動向の基盤となり、脹相が呪術師側の重要な戦力として機能する位置づけを確立した。
死滅回游編で禪院直哉と激突——「超新星」で圧倒した脹相の戦闘力の高さ
死滅回游編では禪院直哉と激突した。脹相の超新星が直哉に命中するなど、この戦闘で脹相の戦闘力の高さが改めて示された。投射呪法の速度を持つ直哉に対して赤血操術で渡り合えたことが、脹相の実力の証明として機能した。
死滅回游での活躍についてはこちらの解説記事でも確認できる。
声優・浪川大輔が語る脹相役のプレッシャーと演じる上でのこだわり
脹相の声を担当するのは声優・浪川大輔だ。代表作には『鋼の錬金術師』のエドワード・エルリック、『TIGER & BUNNY』のバーナビー・ブルックスJr.、『ジョジョの奇妙な冒険』のジョルノ・ジョバァーナなどがある。
浪川大輔は脹相という「寡黙でありながら感情が溢れる瞬間に爆発的になる」というキャラクターの演じ分けにプレッシャーを感じたとしており、「存在しない記憶」の場面や「全力でお兄ちゃんを遂行する」という宣言の場面での感情の振れ幅を声で体現することへのこだわりを語っている。
※最新の出演作・詳細プロフィールは公式プロフィールページでご確認ください。
まとめ——脹相が『呪術廻戦』に刻んだ「弟愛ゆえに人間の道に近づいていった受肉体」の記録
脹相は呪物として生まれ、強敵として立ちはだかり、「存在しない記憶」で変わり、「全力でお兄ちゃんを遂行する」男として仲間になった。
- 呪胎九相図1番として加茂憲倫によって生み出された人と呪霊のハーフという悲劇の出生を持つ
- 赤血操術は苅祓・穿血・超新星・百斂・赤鱗躍動・血星磊という多彩な技で近〜遠距離に対応する
- 壊相・血塗の仇として虎杖を追い詰めながら、トドメを刺せなかった「存在しない記憶」が関係を変えた
- 赤血操術の副次効果と血縁関係が「存在しない記憶」を生んだ——脹相と虎杖は本物の兄弟だ
- 「全力でお兄ちゃんを遂行する」という宣言から感謝されて泣くまでの変化が、脹相の人間化を示した
脹相が呪術廻戦に残したのは「弟愛ゆえに人間の道に近づいていった」という記録だ。弟のために生きると決めた存在が、新たな弟を得て、感謝されて泣いた—その軌跡が「受肉体が人間になっていく物語」として呪術廻戦の中で輝いている。
次に注目すべきポイント:「俺達は3人で1つだ」という脹相の言葉と、「全力でお兄ちゃんを遂行する」という宣言を並べて読んでほしい。3人のうち2人を失った後でも「お兄ちゃん」という役割を新たな存在(虎杖)に向けた脹相の在り方が、このキャラクターの本質として見えてくる。また「存在しない記憶」の内容—8人の兄弟と虎杖が食卓を囲む光景—の意味を、血縁という真実と重ねて読み返すとさらに深みが増す。
